インストーラーを作成する際にexeやmsiを今まで作成して配布していたと思いますが、Microsoft Storeへの公開も視野に入れてMSIXプロジェクトからパッケージを作成してテスト後に公開するほうが望ましい時代になりました。
これからご紹介する方法でパッケージを作成するとクライアントに対してソフトウェアの新規インストールやアップデートに対する差分提供をより行いやすくなります。プロジェクト一つ作成するのみですので皆さんもこの方法に慣れてくれればという思いからご紹介します。
MSIXパッケージプロジェクトの新規追加
開発しているソリューションにパッケージプロジェクトを新規追加します。「追加>新しいプロジェクト」よりパッケージプロジェクトを選択してください。プロジェクト名は任意ですが、ここでは「プロジェクト名_Setup_Package」としました。

MSIXプロジェクトの初期設定
追加したプロジェクトの依存関係>アプリケーションを右クリックしてコンテキストメニューから「プロジェクト参照の追加」をクリックしてください。

プロジェクト参照の追加画面でプロジェクトの選択を行います。ここではスタートアッププロジェクトを選択するのでRedRingにチェックを入れてOKです。参照しているプロジェクトは選択する必要ありません。

マニフェストファイル設定
ソリューションエクスプローラーのマニフェストファイルをダブルクリックしてパッケージの設定を行います。最初にアプリケーションタブの表示名を公開する名前に変更しましょう。

次にビジュアル資産を設定します。アイコン画像が初期のままだとMicrosoft Storeへの公開が却下されてしまいますのでオリジナルのアイコンを作成して差し替えを行います。

ビジュアル資産のタブ内のソースよりオリジナルのアイコン画像を選択してください。大きさは400×400Pixel以上必要です。
下にスクロールすると「生成」ボタンがありますので押下してください。すべて必要なサイズの画像が生成されてデフォルトの画像と差し変わります。
パッケージ化のタブを選択してください。パッケージ表示名を任意のソフトウェア名に変更してください。
インストールに必要な証明書を証明書の選択ボタンから選択します。今回は自分自身で作成を行います。


パッケージの自己署名入りのテスト証明書を作成します。作成画面で発行者共通名とパスワードを入力してOKボタンを押下してください。

これでマニフェストファイルの設定は終了です。
アプリケーションのパッケージ化
パッケージ化する為にメニューを開きます。パッケージプロジェクトファイルを右クリックして公開>パッケージ化を選択してください。

アプリケーションの配布方法を選択します。最初から選択されているサイドローディングを選択します。これはMicrosoft Storeを介さずに直接インストールを行える方法です。
署名方法を選択します。先ほど作成した署名が選択されている状態で次へを選択します。
パッケージ構成を選択する画面に移ります。Debug(AnyCPU)で開発を進めているのでそのままにしていますが、X64にしたほうがよさそうです。細かく指定するとIntelのCPU側だけに対応することになる、とかありそうなので色々試してみると良いですね。

更新設定の構成を行います。インストーラーの場所をパス指定してください。例えば、自分のデスクトップのパスでも構いません。それから作成ボタンを押下するとパッケージ作成処理に入ります。
以上でデスクトップ等の指定された場所にデバッグ用のインストーラーのが配置されたらインストールと起動をしてテストしてみてください。
最後に
今回はデバッグでの実機でインストールするまででしたが、Microsoft Storeのインターネット環境の調子がよくなったらMicrosoft Storeへの公開までを説明したいと思います。